納豆を毎日食べることは危険?薄毛との関係について
育毛お役立ちコラム
2022.12.26
「納豆を毎日食べると薄毛の危険がある」との噂があるものの、そのような心配はありません。上記の噂の背景には納豆に含まれる成分のセレンを過剰に摂取すると、脱毛が起きる可能性があるためと考えられます。
本記事では、納豆を毎日食べると危険と言われる原因の一つであるセレンの摂取目安や特徴、育毛に効果的な納豆の食べ方を解説します。
目次
- 1.納豆を毎日食べても薄毛になる危険性はほとんどない
- 1-1.納豆に含まれる栄養素「セレン」が薄毛の噂の原因?
- 1-2.セレンの慢性的な過剰摂取には脱毛症状が見られる
- 1-3.セレンの推奨量は男性30㎍・女性25㎍
- 2.納豆は薄毛対策に効果的な食材
- 2-1.大豆イソフラボンが5αリダクターゼを抑制する
- 2-2.髪に必要な栄養をバランス良く含む
- 2-3.血管や血液にも効果的
- 3.納豆の薄毛対策効果を高める食べ方
- 3-1.ひきわり納豆を選ぶ
- 3-2.常温に戻してから食べる
- 3-3.薄毛対策食品と組み合わせて効果アップ
- 3-4.栄養バランスの良い食事を心がける
- 4.薄毛対策では納豆の摂取だけでなく日頃の頭髪ケアも大切!
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納豆を毎日食べても薄毛になる危険性はほとんどない
結論から言うと、納豆の食べすぎで薄毛になる可能性は極めて低いと考えられます。むしろ納豆には薄毛対策に有効なたんぱく質やビタミン・ミネラルが豊富に含まれており、毎日の献立に取り入れたい食品の一つです。
では「納豆の食べすぎは薄毛を助長する」という噂はどこから生まれたのでしょうか。この噂には、納豆に含まれる栄養素「セレン」が関係しています。
納豆に含まれる栄養素「セレン」が薄毛の噂の原因?
セレンは、人体に必要な必須微量ミネラルの一つです。強い抗酸化作用があり、老化予防などにつながるとして注目されています。
セレンの慢性的な過剰摂取には脱毛症状が見られる
「体に良いから」とセレンを過剰に摂取した場合、以下のような症状が見られることがあります。
- 脱毛
- 関節痛
- 下痢
- 筋肉の痙攣
症状の中に「脱毛」があることから「納豆を毎日食べる=薄毛の危険性がある」として、噂が広まったと考えられます。
セレンの推奨量は男性30㎍・女性25㎍
1日当たりのセレンの推奨量と上限量の目安は、以下のとおりです。(※1)
【男性(18歳以上)】
推奨量:30㎍
上限量:450㎍(75歳以上の場合400㎍)
【女性(18歳以上)】
推奨量:25㎍
上限量:350㎍
納豆に含まれるセレンの量は、納豆100gあたり約16㎍です。(※2)一般的な納豆は1パック40g程度なので、セレン含有量は約6.4gと考えられます。
そのため男性であれば、毎日70パック以上食べるとセレンの摂取上限量に達し、セレンによる薄毛の危険性が生じると考えられるものの、あまり現実的な数字とは言えません。そのため、納豆を毎日食べ続けても薄毛になる危険性はかなり低いと考えられます。
なお、普段の食事でもセレンの推奨量を摂取することはできます。したがって、セレンが含まれるサプリメントなどを取っている場合は、上限量を超えないよう注意が必要です。
※1)出典:厚生労働省.「日本人の食事摂取基準(2020 年版)(セレンの食事摂取基準 μg/日)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf,(入手日付2022-12-06)
※2)出典:文部科学省.「食品成分データベース」
納豆は薄毛対策に効果的な食材
納豆は薄毛対策に効果的な栄養をバランス良く含んでおり、毎日でも取り入れたい食品です。
大豆イソフラボンが5αリダクターゼを抑制する
納豆に含まれる大豆イソフラボンには、男性型脱毛症(AGA)の原因物質である、5αリダクターゼの働きを抑制する効果が期待できます。
髪に必要な栄養をバランス良く含む
納豆を食べれば、たんぱく質・ビタミン・ミネラルをバランス良く摂取できます。またたんぱく質の合成に必要な亜鉛や鉄も含んでいます。
血管や血液にも効果的
納豆のネバネバ成分、ナットウキナーゼは血管中の血栓の主成分に直接働きかけるため、血管を強くする効果もあります。さらに納豆に豊富に含まれるカリウムは、塩分の排出をサポートして血液をさらさらにする働きがあります。
栄養素は血液の流れに乗り全身に届けられるため、血管や血液を健康に保つことは、薄毛対策にもつながるのです。
納豆の薄毛対策効果を高める食べ方
薄毛対策のために納豆を食べるなら、別の食材をプラスするなどして相乗効果を図りましょう。簡単にできる食べ方の工夫を解説します。
ひきわり納豆を選ぶ
糸引き納豆よりもひきわり納豆のほうが、若干ながらビタミンなどの一部栄養素が多い傾向にあります。ひきわり納豆は大豆の皮を取り、臼で砕いてから発酵させるため、消化吸収しやすい点も特徴です。
常温に戻してから食べる
納豆は冷蔵庫から出したての冷たいままではなく、常温に戻してから食べるのがおすすめです。常温に戻すだけでも納豆菌の量を増やすことができます。
薄毛対策食品と組み合わせて効果アップ
納豆は他の薄毛対策効果のある食材と組み合わせるのも効果的です。例えば、納豆に不足するビタミンAを補える鶏卵や、同じ発酵食品で血流促進効果のあるカプサイシンを含むキムチなどが良いでしょう。
栄養バランスの良い食事を心がける
食事で薄毛対策をするなら、納豆と白米のみでは十分な効果は期待できません。栄養素はバランス良く摂取することが大切。主食・主菜・副菜がそろった食事を基本とし、そこに納豆を追加するのが理想的です。
薄毛対策では納豆の摂取だけでなく日頃の頭髪ケアも大切!
納豆にはセレンが含まれ、過剰摂取により脱毛症状が表れます。しかし、納豆1パックを毎日食べる程度であれば、セレンの摂取上限量を超える心配はまずありません。
納豆は髪に必要な栄養をバランス良く含む食品です。薄毛対策のために納豆を食べるのであれば、ひきわり納豆を選んで食べる、常温に戻してから食べるなどして工夫することをおすすめします。
また、薄毛対策では食生活はもちろんのこと、日頃の頭髪ケアにも注目しましょう。正しいシャンプーをしたり、育毛剤を使ったりして、頭皮環境を正常に整えることも大切です。
記事監修
毛髪診断士:篠原沙希